新規ファン、ゲットだぜ! 昨年11月の九州場所に引き続き、日本相撲協会はポケモン社との共同事業を実施。人気ゲームシリーズ「ポケットモンスター」の人気キャラクターの化粧まわしや伝統的な和柄がデザインされた行司装束が、館内のいたるところで展示されている。九州場所では66本だった懸賞本数も、今場所は257本と約4倍増と大盤振る舞いだ。

既に効果を実感している。協会広報担当は「九州場所ではポケモングッズを持った観客が目立った。これまでのファン層とは違う感じだった」と九州場所を振り返る。来場者に配るポケモングッズ目当ての観客も多いという。「大相撲をより幅広い方に知ってもらいたい」と狙い通りだ。

ポケモン社にとっても影響は大きい。同社広報担当は「ポケモンは子どもを中心に人気があり、世代を超えて認知してもらえるチャンス」と話す。今場所は、1日平均15本の懸賞旗が大相撲中継で映ることになるという。もっと若い世代に大相撲を知ってもらいたい協会と、もっと年配の世代にポケモンを知ってもらいたいポケモン社。互いの思惑がうまくかみ合った企画が初場所を盛り上げている。【佐々木隆史】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

石浦-照強の取り組みに懸けられたポケットモンスターの懸賞旗(撮影・丹羽敏通)
石浦-照強の取り組みに懸けられたポケットモンスターの懸賞旗(撮影・丹羽敏通)
千代丸-琴ノ若の取り組みに懸けられたポケットモンスターの懸賞旗(撮影・丹羽敏通)
千代丸-琴ノ若の取り組みに懸けられたポケットモンスターの懸賞旗(撮影・丹羽敏通)
王鵬と魁聖の一番に懸けられたポケットモンスターの懸賞旗(撮影・小沢裕)
王鵬と魁聖の一番に懸けられたポケットモンスターの懸賞旗(撮影・小沢裕)