20年9月まで日本相撲協会に所属した床山の床玉こと志賀龍さん(25)が、新天地で奮闘している。同じ髪を扱う仕事でも、今度はちょんまげも結える美容師を目指して一念発起。通信制の専門学校に通いながら、千葉県内の美容院でアシスタントを務める。将来は「床山と美容師という自分にしかない2つの経験を生かして、海外で活躍したい」と夢を膨らませている。

祖父は元関脇の初代栃東で、おじは元大関栃東の玉ノ井親方。物心がつく頃から相撲は身近な存在だったが、力士になるには体が小さかった。図工や美術が得意で手先が器用だったため、中学卒業と同時に床山を目指して玉ノ井部屋に入門。その後、床山の空きがでて15年10月に協会に採用された。稽古や本場所の取組後にまげを整えたり、巡業に帯同して大銀杏(おおいちょう)を結う機会にも恵まれた。角界には約7年在籍。力士たちの髪を結う自分が夢に出てくるほど色濃い日々だった。

現在はスタイリストと協力しながら、時間内にお客さんの要望に合わせて繊細な髪を手入れする。床山としての経験が「(新天地に)生かされています」と胸を張った。【平山連】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

2020年9月まで床山の床玉として日本相撲協会に所属した志賀龍さん。現在は美容師を目指している(撮影・平山連)
2020年9月まで床山の床玉として日本相撲協会に所属した志賀龍さん。現在は美容師を目指している(撮影・平山連)
2020年9月まで床山の床玉として日本相撲協会に所属した志賀龍さん(中央)。現在は美容師を目指している(志賀さん提供)
2020年9月まで床山の床玉として日本相撲協会に所属した志賀龍さん(中央)。現在は美容師を目指している(志賀さん提供)
2020年9月まで床山の床玉として日本相撲協会に所属した志賀龍さん(中央)。現在は美容師を目指している(志賀さん提供)
2020年9月まで床山の床玉として日本相撲協会に所属した志賀龍さん(中央)。現在は美容師を目指している(志賀さん提供)
2020年9月まで床山の床玉として日本相撲協会に所属した志賀龍さん(中央)。現在は美容師を目指している(志賀さん提供)
2020年9月まで床山の床玉として日本相撲協会に所属した志賀龍さん(中央)。現在は美容師を目指している(志賀さん提供)