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興毅再戦にTBS1億円超高速カメラ導入

<興毅の再戦(10)>

 亀田と同様、中継するTBSにとっても、今回は大事な「リマッチ」になる。8月の初戦は試合終了直後から計5万5000件もの電話、メールが殺到。そのほとんどが判定への抗議だった。TBSの生井桂一番組プロデューサー(41)は「反響の大きさは身に染みました。しっかり伝える責任をあらためて痛感した」と振り返る。

 テレビ中継で有効打やダメージを完全に伝えるのは難しかった。当時、会場の観客に接戦と感じた人が多い一方、テレビ視聴者は大差で亀田の負けと感じた人が多かった。ガードのすき間からたたき込んだパンチ、ボディーブローなどは、画面に映らなかった。

 そこでTBSでは今回、ボクシングの放送で初めて超高速カメラを導入する。最先端の技術を駆使した約1億円のカメラは、スーパースローカメラの5倍以上の機能だ。通常のカメラは1秒30フレームで撮影するが、高速度カメラは500フレーム。パンチの衝撃でほおが波打つ瞬間までが鮮明になる。生井プロデューサーは「ボクシングの迫力を伝えることができる。有効打、ダメージが視聴者にも分かる」と自信を持つ。

 初戦について、視聴者の抗議はもう1種類あった。番組開始から試合までの間に、盛り上げ用の企画VTRを1時間半も流し、「いつになったら始まるのか」と批判された。この反省を生かして、今回はじっくり見せる。再戦は午後6時55分から2時間の中継。二男大毅のプロ7戦目の試合もあるため、盛り上げVTRは大幅に減る。超高速度カメラを含む計16台のテレビカメラを使用し、入場口にはスポーツ界では初の360度回転する高さ7メートルのクレーンカメラを設置。入場から生の緊迫感、臨場感を伝える。

 大会当日、TBSは約200人のスタッフを動員する。せり上がりの舞台からの入場など、大掛かりな演出も予定。君が代独唱は芸能界の「ドン」和田アキ子が務める。初戦の視聴率はボクシング放送で歴代2位の平均42・4%(関西地区42・9%)を記録し、瞬間最高は52・9%だった。「前回の数字にいかに近づき超えるか。平均40%台は狙いたい」と生井プロデューサー。「リマッチ」へTBSが舞台を完ぺきに整える。

[2006年12月15日9時41分 紙面から]

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