ボクシングの元世界2階級制覇王者八重樫東(32=大橋)が、頭脳派のニュースタイルで再起する。5月1日に東京・大田区総合体育館で、ソンセンレック(タイ)とのスーパーフライ級8回戦に臨む。18日には横浜市内のジムでスパーリングを披露し、元東洋太平洋ミニマム級王者原を相手に3回をこなした。

 まずは軽快なフットワークで揺さぶる。激しい出入りにフェイント、時にはジャンプしてパンチ。クリンチワークも巧みだ。世界戦連敗から2階級アップした。「体が動けている。足、動きや駆け引きで相手を消耗させたい」と手応えはいい。

 激闘王と言われるが、アマ時代はスピード、機動力が持ち味だった。「歯を食いしばるだけでなく、いろんな角度から考えるボクシングで楽しみたい」と話す。陣営はフライ級も視野に入れ、3度目の世界王座へニュー八重樫が再スタートを切る。