プロレス団体のノアは21日、元GHCヘビー級王者の森嶋猛(36)が現役引退すると発表した。血液検査の結果、糖尿病の診断に使われるヘモグロビンHbA1cの数値が高く「ドクターストップがかかった」と説明。「治療を続けても最前線で試合をしていくことは不可能との判断から、森嶋選手自身が引退という決断に至った」と公表した。

 森嶋は98年に全日本でデビューし、00年にノアの旗揚げに参加した。190センチ、130キロの体を生かしたパワフルな攻撃で活躍し、08年3月には故三沢光晴さんを破ってGHCヘビー級王座を獲得。09年にはノアの取締役に就任した。今年4月16日には、古傷の右肩腱板(けんばん)損傷などを理由に、現在開催中の「グローバルタッグリーグ」を欠場することが発表されていた。

 36歳という若さでの引退はプロレス界では異例。WWE挑戦のために退団したKENTA(現ヒデオ・イタミ)に続くトップ選手の離脱は、団体にとっても大打撃だ。ノアは「急なご報告となり、ファンの皆様、関係各位にお詫び申し上げます」と謝罪。森嶋本人からファンに対して報告する場を設ける予定としている。