WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志(35=ワタナベ)が、初の「御前試合」でベルトを守り抜く。5月6日の同級7位ジョムトーン(タイ)との10度目の防衛戦に向け、26日に都内のジムで練習を公開。13連続防衛の国内記録を持つ具志堅用高氏が初めて自身の試合の解説を務めることも決定し「光栄。区切りの良い数字だし、勝つことに徹する」とさらに気持ちを高めた。

 12年7月のV5戦以来となるサウスポーとの対戦も準備は万全だ。今月に入り、元東洋太平洋ライト級王者で左構えの荒川仁人が所属ジムに移籍。ジョムトーン攻略のポイントに掲げる「左ジャブ」の感覚を、実力者相手に研ぎ澄ましてきた。この日も左を突きながら距離を詰めると、続けざまに右の強打を何度もヒット。「荒川君とのスパーは気合が入る。とても助かっているし、調子は良い」と口も滑らかだ。

 渡辺均会長は「今回を乗り越えれば、次は海外も含めて、本人の希望をできる限りかなえてあげたい」と“ご褒美”も予告した。「気持ちも体力もまったく落ちていない」と語る内山が、衰え知らずの実力を証明する。【奥山将志】