全日本プロレスの3冠ヘビー級王者曙(46)が25日、故ジャイアント馬場さんの元子夫人(75)から馬場さんの愛車キャデラックを贈られた。21日の札幌大会で初防衛を果たしたお祝いとして、横浜市青葉区の全日本事務所で贈呈され「感謝、感激です。これからも全日本プロレスの横綱として、もっともっと熱く、面白く、すごい試合をしていきたい」と決意表明した。

 贈呈の話は、以前から打診されていたが、最初は「乗りたいけど、申し訳ない」と断った。3冠王座に返り咲いた5月には「防衛をしたら」と再度断ったが、21日の初防衛を機に受け取ることになった。元子夫人は「曙さんは、今までで1番ね。私が知っているチャンピオンはみんな大きかった。早くこういう人が出て来て欲しかった。馬場さんも喜んでいる」とうれしそうに話した。

 馬場さんは現役時代、レスラーのブルーノ・サンマルチノから贈られて以降、複数のキャデラックを乗り換えた。亡くなる1年前の98年5月に購入した最後の愛車のナンバーは、馬場さんの足のサイズ16文にちなんで「・・16」。団体創始者の思いが詰まった愛車は曙に引き継がれた。【桝田朗】