王者中谷正義(26=井岡)が、4度目防衛に成功した。挑戦者の同級4位村田和也(27=千里馬神戸)に効果的なアッパー攻撃を決め、5回終了時に村田の右目負傷によるレフェリーストップでTKO勝ちを収めた。

 勝利の瞬間、両手を突き上げた中谷は「ずっとKOできてなかったので、KOできてホッとしてます」とひと息ついた。KO勝利は13年7月以来2年ぶりで、東洋太平洋戦では初めて。KOできなかった2年間を振り返り「長かった。ずっとKOできなくて悩んでたんで」と打ち明けた。

 井岡一法会長も「ようやりましたわ。気持ちも強かった。頭を使って攻めてくる相手の攻撃にも対応できてました」と及第点を与えた。世界のライト級戦線は強豪ぞろいも、同会長は「チャンスをもらえるのであれば、やりたい」と意欲的。「まだ世界には近づけてない」と謙虚な中谷も「これからステップを踏んでいきたい」と、世界タイトルを見据えていた。