WWEは15日(日本時間16日)、元AWA世界ヘビー級王者ニック・ボックウィンクルさんが、14日夜に米ラスベガスで亡くなったと発表した。80歳だった。死因は健康上の問題という。ボックウィンクルさんは、父で有名レスラーだったウォーレンさんの指導を受け、15歳でデビュー。全米各地で多くの王座を獲得し、不動の地位を確立した。70年からAWAに定着すると、75年11月にバーン・ガニアを破り、AWAヘビー級王座を獲得。同王座を通算4度戴冠し、悪党王者として団体を盛り上げた。64年7月に日本プロレスに初来日し、74年11月には国際にも参戦。78年11月に初参戦した全日本ではジャンボ鶴田と名勝負を繰り広げ、84年2月には保持していたAWA王座を奪われた。

 07年にはWWE殿堂入りを果たすなど、70~80年代を代表する技巧派レジェンドとして日米で人気を博した。「相手のスタイルに合わせてレスリングをする」との明言も残した。リング外では紳士的な振る舞いで人望が厚く、名レスラーの集い「カリフラワー・アレイクラブ」の会長も務めていた。(デーブ・レイブル通信員)