読者が選ぶ「第20回日刊バトル大賞」の投票結果を、今日9日からボクシング、プロレスの2回に分けて発表する。2015年のボクシング部門の最優秀選手には、防衛記録を国内2位の11に伸ばしたWBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志(36=ワタナベ)が選ばれた。「勝負の年」と位置づける16年。日本ボクシング界のエースはさらなる飛躍を誓った。

 貫禄の1年を過ごした内山が、ファンの支持を集めた。昨年5月のV10戦は右ストレート一撃で2回KO勝利。恒例の大みそか決戦も左ボディーで3回TKO勝ちした。13度連続防衛の具志堅の日本記録に次ぐV11を果たし「ファンの人に評価してもらえて素直にうれしい。けがのない状態で年を越せたのも大きな収穫」と喜びを口にした。

 王座獲得から6年。待望のビッグマッチも現実味を帯びてきた。当初は次戦で、前WBAフェザー級スーパー王者ウォータースとの対戦がうわさされたが、1月末にWBAからスーパーフェザー級正規王者フォルトゥナとの統一戦を指示された。無敗の強敵2人の名前が挙がり、内山のテンションも一気に高まる。

 「今年は勝負の年だと思っている。ウォータースは名前があるが、技術面ではフォルトゥナの方が高い。フォルトゥナ、ウォータースの順にやってもいいし、その2人を続けて倒せば文句なしの評価を得られる。どちらが勝つか分からない、見ている人がワクワクするような試合がしたい」

 今年で37歳を迎える王者が、衰え知らずの豪快ファイトでファンを魅了する。【奥山将志】