スーパー王者内山高志(36=ワタナベ)が、まさかのプロ初黒星で6年3カ月君臨してきた王座からKO負けで陥落した。

 12度目の防衛をかけ、暫定王者ジェスレル・コラレス(24=パナマ)と対戦。下馬評は圧倒的有利だったが、2回に落とし穴がまっていた。

 序盤に「もらったパンチは何かわからない。見えなかった」とカウンターの左を合わされてマットに崩れ落ちた。立ち上がるが、足元がおぼつかない。「意識はしっかりしていると思ったが、その後のパンチももらった」とラッシュをかけられると再びダウン。それでも立ち上がり、中盤からは距離をとって冷静に運んだかに見えたが、それがあだに。「だいぶ落ち着いてきたので、いいのをやり返したかった」とクリンチではなく、攻めに出たところが敗北を招く。残り10秒から激しく攻め立てた相手をいなせずに、2分59秒、3度目のダウンでKO負けを喫した。

 試合後には「ダメージはない。体が暖まる前に終わってしまって悔しい。実力の世界。しょうがない」と潔く答えた。年齢的にも今後の動向が気になるが、「特にまだ考えてないです」と述べた。内山の戦績は24勝(20KO)1敗1分けとなった。