IBF世界スーパーライト級3位小原佳太(29=三迫)が、無残に2回TKO負けで世界挑戦に失敗した。

 2度目の防衛戦となった同級王者エドゥアルド・トロヤノフスキー(36=ロシア)と、指名試合で世界初挑戦。2回に右ストレートからリング外に落ちるダウンを喫し、再開後も連打を浴びるとレフェリーがストップ。2回1分35秒TKO負けを喫した。ジムにとって輪島、三原、友利に次ぐ、34年ぶり4人目の王者誕生は夢に終わった。

 小原は2回に右ストレートを浴びると、ふらつきながら後退した。さらに連打を浴びてロープに持たれるように横倒しになりかけた。そこへ右アッパーをもらうと、ロープの間からエプロンに尻もちをつき、そのままリング下まですべり落ちた。勝ったと思った王者はリングで歓喜のバク転まで披露した。小原はすぐに起き上がってコーナーからリングに上がると試合再開。さらに強烈な連打を食らって、右ストレートでのけ反ったところでレフェリーがストップした。

 トロヤノフスキーは元キックボクサーだった。29歳でボクシングに転向したが、24戦全勝で21KOというパンチ力は強烈だった。小原は東洋大出身でロンドン五輪金メダリスト村田諒太の1学年下。先輩より先に世界王者を目指したが打ち負かされた。10年8月のプロデビュー戦以来の黒星で、16勝(15KO)2敗1分けとなった。