3階級制覇を達成した長谷川穂積(35=真正)は、大きなハンディを背負って戦っていた。念願の世界戦が決まり、スパーリングを開始した8月初め。練習中に左手親指の付け根を脱臼骨折していた。

 この日の試合後に「45日前に左手の親指を骨折しまして、試合をできるか分からなくなった。すぐ手術して、その時期が一番つらかった」と打ち明けた。患部にはまだ、プレートとくぎが残っているそうで「痛みがなくなったのは今週」と話し「今日は大丈夫だった。アドレナリンが出てたから」と無事を強調した。ジムのトレーナーには影響が出ないよう、左手に入念にバンデージを巻いてもらっていた。