ボクシングの日本フライ級タイトルマッチの前日計量が、24日に都内で行われた。同級王者粉川拓也(31=宮田)はリミットよりも100グラム少ない50・7キロでクリアした。同級4位新井雄大(24=渡嘉敷)はわずかにオーバーも、パンツを脱ぐとリミットの50・8キロでパスした。

 粉川は2度目の王座で4度目の防衛戦となる。「減量はいつもきついけど、すごく動けて調子よかった」と笑顔を見せた。暫定を含めて2度世界挑戦経験を持ち、プロ32戦目のベテラン王者。前の日本王者時代は同じV4戦で陥落したが「前回は狙いすぎて力んだ。KOは狙わないが圧勝する」と力の違いを見せるつもりだ。

 新井はランク入りして2戦目、プロ15戦目でのタイトル初挑戦となる。中2の時にK-1を見てキックボクサーを目指そうとしたが、見学したジムにリングがなかった。パソコンで探した自宅に近い渡嘉敷ジムを見学するとスパーリングの最中で、「リングに上がりたい」とあこがれてボクシングを始めた。「スターになりたい。スターは一発で取るので見ていて」と目を輝かせた。ジムからは東洋太平洋ライトフライ級山口以来で、初の日本王者がかかる。