WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(23=大橋)が12月30日に元WBA世界スーパーフライ級王者の河野公平(35=ワタナベ)と防衛戦を行うことが9日、発表された。会場は有明コロシアムになる。

 最近の主な世界戦での日本人対決は以下の通り。

 ◆薬師寺保栄-辰吉丈一郎 WBC世界バンタム級の王座統一戦として、94年12月4日に名古屋市総合体育館で開催。王者薬師寺と暫定王者辰吉は試合前から舌戦を繰り広げ、試合は判定で薬師寺が勝利。テレビ視聴率は関東地区で39・4%を記録した。

 ◆飯田覚士-井岡弘樹 98年4月29日、WBA世界Sフライ級王座戦として実現。人気テレビ番組出身の飯田と、元世界王者で知名度の高い井岡の対戦は世間の関心を集めた。試合は判定で飯田が勝利し初防衛に成功。

 ◆畑山隆則-坂本博之 WBA世界ライト級王者畑山の初防衛戦として00年10月11日に行われた。少年時代を養護施設で過ごすなど苦労を重ねた坂本の世界挑戦に、会場の横浜アリーナには1万6000人が詰めかけた。試合は畑山が10回KO勝ち。

 ◆内藤大助-亀田大毅 WBC世界フライ級王者内藤の初防衛戦として07年10月11日に東京・有明コロシアムで開催。大毅は劣勢のまま迎えた最終12回に内藤を押し倒して減点1、さらに抱え上げて投げ落とし、減点2が追加。大差の判定負けした大毅はボクサーライセンス1年間停止処分。

 ◆名城信男-河野公平 WBA世界スーパーフライ級王座決定戦として08年9月15日にパシフィコ横浜で開催。序盤から打撃戦を展開。名城は河野のクリンチを多用する接近戦に苦しんだが、終盤に真っ向から打ち合ってポイントを奪い、2-1判定勝ち。

 ◆内藤大助-亀田興毅 WBC世界フライ級王者内藤の6度目の防衛戦として09年11月29日にさいたまスーパーアリーナで開催。興毅は軽快なフットワークで有効打を重ね判定勝ちし、ライトフライ級に続き2階級制覇。

 ◆内山高志-三浦隆司 WBA世界スーパーフェザー級王者内山の3度目の防衛戦として11年1月31日に東京・有明コロシアムで開催。内山がリードも、3回に左ストレートで生涯2度目のダウンを喫した。内山は、4回からは左のジャブとフックで右顔面を腫れ上がらせると三浦の右目がふさがり、8回終了時に棄権でTKO勝ち。

 ◆内山高志-金子大樹 WBA世界スーパーフェザー級王者内山の8度目の防衛戦として13年12月31日に東京・大田区総合体育館で開催。内山が左フックの連打と右ストレートで圧倒。10回に右フックを浴びてダウンを喫したが、残り2回で逆に追い詰め、3-0の判定勝利。

 ◆河野公平-亀田興毅 WBA世界スーパーフライ級王者河野の2度目の防衛戦として15年9月16日に米シカゴ・UICパビリオンで開催。河野が2回にダウンを奪い、中盤からの打ち合いも優勢。手数でも上回り3-0の判定勝ち。興毅は試合後に引退表明。

 ◆田口良一-宮崎亮 WBA世界ライトフライ級王王者田口の4度目の防衛戦として16年8月31日に東京・大田区総合体育館で開催。田口が13センチ差のリーチを生かす左ジャブでペースをつかみ、プレスを掛けて先手先手と攻勢。3-0の大差判定勝利を収めた。