WWE傘下のNXTが3日、日本初大会を大阪・エディオンアリーナで行い、中邑真輔(36)が、NXT王座を奪回した。中邑はメインで、11月19日のNXTテイクオーバー大会(カナダ・トロント)で王座を奪われた現王者、サモア・ジョーと対戦した。

 中邑は、満員の観衆の熱狂に合わせるように、入場からエンジン全開。体をくねらせ、情熱のたぎりを表現し、試合開始から一気にジョーを攻め立てた。巨体ながら技にキレのあるジョーのパワーボムからSTFなどの攻撃に苦しむ場面も。それでも、最後は、コーナーから後頭部へのジャンピングニーに続き必殺キンシャサ(ボマイェ)を決め勝利した。

 大歓声と入場テーマ曲の合唱に応えるように、中邑は締めの「イヤァオ!」を2度も行う大サービス。WWEではレスラーをスーパースターと呼ぶが、文字通り中邑は世界のスーパースターとなって戻ってきた。

 今や、WWEにひけをとらないNXTの人気を一身に背負う。今回の初の日本大会も、中邑がいたから実現した。8月にNXT王座を奪取し、11月にジョーに負けるまで、無敗の伝説を築いた。2度目の王座戴冠で、新たな伝説を作る。【桝田朗】

 ◆NXT WWEの下部組織FCWが新人発掘番組だったNXTと統合され、NXTレスリングとして12年8月に発足。13年よりNXTに改称。当初はWWEの2軍的位置づけだったが独自のブランドとしてテレビ番組を展開。14年5月からテイクオーバー大会がスタートした。米国ではWWEに劣らない人気を誇る。