日本ボクシング史に名を残した長谷川の引退を、現役チャンピオンらも惜しんだ。WBCバンタム級王者の山中慎介(帝拳)は長谷川が10度防衛した王座を11連続防衛中。「強くなれたのは長谷川さんのおかげ」と感謝した。

 親交は深く、最後の試合前にキャンプでともに汗を流し、同じリングで激闘を制した。「チャンピオンを続けられるのは、長谷川さんがベルトを持っていたことと苦しい時も続けていられたから。最後のリングで一緒に闘えて抱き合ったのが一番の思い出」とコメントした。

 前世界ボクシング協会(WBA)スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(ワタナベ)は「最後に人を感動させられる試合をして、格好いい引き際だなと思う。自分が年上だが、世界王者の先輩として尊敬していた。お疲れさまと言いたい」とねぎらった。

 大みそかに4度目の防衛戦を控えるWBAフライ級王者の井岡一翔(井岡)は「誰もが納得する引退の仕方だと思う。同じ時代にボクシングができたのは僕にとってはすごい大きな財産だった」とかみしめるように話した。