親子3人目の王者を目指す内藤未来(24=E&Jカシアス)が、初のTKO勝ちで連勝した。17日に東京・後楽園ホールで、1戦1分けの三船世翔(24=角海老宝石)と対戦。3回に左ストレート2発でダウンを奪い、さらに連打でレフェリーストップ。3回2分25秒TKO勝ちを収めた。

 昨年のデビューは緊張から思うような試合ができず判定勝ちだった。2戦目は初回から足を使い、右ジャブ、左ボディーとフットワークを生かした。2回もいいワンツーを決めたが、ロープに詰められて右をもらった。3回に足を使いながら、2分を過ぎて左ストレートがさく裂。ふらついたところへ再び左ストレートを打ち込んでダウンを奪った。立ち上がってきたが連打すると、レフェリーが試合を止めた。

 鮮やかな左2発で快勝に「パンチは見えていたが、倒せるとは思わなかった。ドンピシャで完璧だった。練習してきたのが決まった。スパーリングでもない人生初のダウンを奪って最高。気持ちいい」と満面の笑みだった。

 兄の前スーパーフェザー級日本王者律樹はずっとリング下からアドバイスを送り続けていた。「満点。2回にもらった1発以外は」と合格点を与えた。父の純一会長は「まあまあ。まだ課題あるがアマ経験もないのによくやっている。あとは経験」と笑顔だった。

 試合に向けて大好きな餅をずっと我慢してきた。試合後に食べようと3袋買っていたが、前夜にたまらず手を伸ばしたら食べすぎで吐いてしまったという。「これから残りを食べまくります」と屈託のない笑顔。トーナメント優勝でこれも人生初のメダルをもらった。次は東日本新人王にエントリーして、1歩ずつ上を目指していく。