ボクシングのWBA世界ライトフライ級王者田口良一(30=ワタナベ)が、19日に都内のジムで本格始動した。

 大みそかに引き分けで5度目の防衛に成功し、あいさつ回りなどで例年より遅めのスタートだが、4日にはロードワークを始めていた。「引き分けでも防衛できたとポジティブに考えていきたいが、やはり明確に勝たないと。そのためにも手数やコンビネーションを増やしていきたい」と、約1時間ミット打ちなどで汗を流した。

 昨年末に先輩の内山、河野が王座返り咲きを逃し、ジムでは唯一の世界王者となる。14年の大みそかに王座を奪って3年目に入る。「今までは先輩2人に任せていた。もっと自分が引っ張っていかないといけない責任感を感じる」と自覚も出てきたようだ。

 次戦は5月以降の予定だが、対戦したい相手にはWBO世界同級王者田中恒成(21=畑中)を挙げた。「田中選手とやりたい。かみ合って打ち合いになるし、盛り上がるはず。向こうの名古屋でもいい」と話した。田中も大みそかに2階級制覇したリングで対戦相手に挙げている。中継テレビ局の違いなどのハードルは高いが「今年は3試合全KOと統一戦が目標」と力を込めた。