新日本プロレスの田口隆祐(37)KUSHIDA(33)川人拓来(19)が、このほど東京・新日本道場で開催された道場体験入門のコーチ役を務めた。

 カードゲーム会社ブシロードから発売されるネット対戦型トレーディングカードゲーム、キング・オブ・プロレスリング第44回公式リーグ「菅林直樹会長杯」の副賞としてセッティングされた企画。菅林会長が見守る中、3選手は同杯リーグ優勝者となった本紙記者ら4人に対し、愛の「しごき」を繰り広げた。

 まず道場トレーニングで「基本中の基本」とされるメニューが設定された。しかし準備運動などウオーミングアップの段階で、日ごろから運動不足という参加者たちの額に早くも汗がにじんだ。選手が軽く500~1000回は消化するというスクワットも10回に設定されながらもKO寸前。軽めのスクワットで逃げようとしていた本紙記者を見逃さず、KUSHIDAは「(4人の中で)1番、腰が浅いですよ」と厳しい目を光らせた。

 続いて全員でリングイン。ヤングライオンの川人が、両腕を中心に肉体に大きな負荷のかかる新日道場式腕立て伏せを実演した。田口、KUSIDAも涼しい顔で軽々と10回ほど消化した。対照的に参加者たちは1回もできずじまい。さらにKUSHIDAと川人がスパーリングを展開し、大きくマットを揺らした。バランスを崩し、思わず倒れそうになる参加者たちから「プロレスラーは超人だ!」と悲鳴に近い声があがった。

 さらに田口が得意のヒップアタック、KUSHIDAは「通常の1/10の力」という逆水平チョップで本紙記者を完全に沈めた。さらにKUSHIDAは必殺技のホバーボードロック、川人も裸絞めやボストンクラブ(逆エビ固め)を仕掛け、他参加者にも愛の“ムチ”を打った。鬼軍曹と化した3選手は全員をギブアップまで追い込んだ。最後は新日本合宿所の寮長となる「虎ハンター」小林邦昭氏が休日出勤で登場。新日伝統のコシティ(こん棒状のトレーニング器具、1本約5キロ)を両手に1本ずつ持って軽々と振り回し、参加者たちをうならせた。

 視察していた菅林会長が「副賞ではなくて罰ゲームみたいだね」と苦笑する道場メニューを終えると“アメ”の時間に。練習後、道場に隣接する合宿所に参加者を招き、休日出勤した小林氏お手製の「ソップ炊き鍋」が振る舞われた。鶏肉と野菜にしょうゆベースの味付けが染みこんだおいしい鍋。全員で舌鼓を打った。

 約3時間、硬軟織り交ぜた新日本3選手による歓迎スタイルを味わった参加者たちは、筋肉痛を上回る大きな喜びを味わっていた。