ボクシングのWBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)が1日、都内のホテルで12度目の防衛戦(3月2日、両国国技館)の前日計量に臨み、リミット(53・5キロ)を100グラム下回る53・4キロでパスした。挑戦者の同級6位カルロス・カールソン(26=メキシコ)は500グラムアンダーの53・0キロと大きく下回って通過した。

 計量後にみかんジュース、スッポンスープといつもの定番を飲み干した山中は、「メキシカン特有の陽気さ、あれがたまにイラッとするときがありますね。しっかり決着つけたい」と意欲満々。来日後はつねに笑顔を絶やさず、緊張の色をまったくみせないメキシコ生まれの挑戦者の気質に、「神の左」の洗礼を浴びせにいく。

 ベルトを守れば、世界戦の連続防衛回数は12回となり、日本ジム所属選手として最多、具志堅用高が持つ13回に王手をかける。試合は約半年ぶり。「1年に2回の晴れ舞台ですから、このためにやってきたことを試合でしっかりと証明したい」と生気あふれる声で語った。