プロボクシングのWBO世界ミニマム級王者高山勝成(33=仲里)が3日、大相撲春場所に向け大阪市内に拠点を置く東関部屋で朝稽古を見学した。

 後援者の仲介で実現。東関親方(38=元前頭潮丸)や振分親方(40=元小結高見盛)らと交流した。

 高山は約1時間半にわたり、稽古を熱心に見つめた。「初めて相撲を生で見ましたが、グッとくるものがある。『(疲れて)頭が回らなくなってからのもう一押し』という師匠(東関親方)の言葉に、その通りだと思った。ボクシングの試合にも共通する」。

 土俵とリングと闘う舞台こそ違うものの、1対1で競う他競技から刺激を受けた様子だ。

 稽古終了後には鴨鍋などちゃんこもほおばった。初対面だった振分親方は「(高山は)オーラを感じますし、腰が低くて礼儀が正しい人。真剣に稽古を見ていただいた。他競技の人と触れ合って、いいところを取り入れられたら、相撲界全体も盛り上がると思う」と笑顔。

 高山は振分親方の稽古中と、その後のギャップに驚き「土俵の上では険しかったけれど、終われば優しいお兄さん。勝負師という感じ。テレビの画面で見ていた雰囲気と変わっていませんでした」と振り返った。