同級1位赤穂亮(30=横浜光)が判定勝ちで新王者となった。初回のゴングと同時に、同級2位田中裕士(25=畑中)を左右フックなどで攻め込んだ。5回にはロープへ飛ばし、9回にはコーナーに追い詰めたがダウンを奪えず。5、6ポイント差の完勝にも宣言通りにKOできなかった。

 赤穂は6回にバッティングで左まぶたをカットした。「あれで気持ちが切れ、精神的弱さが出てしまった。納得いかない」と反省しきりだった。田中も再三強打を浴びながらも反撃してきた。「気持ちが強かった。ダメージは向こうが何倍もあるのに。地道に来る相手は苦手」と苦笑いした。

 11年に東洋太平洋スーパーフライ級王座獲得も、日本王座は09年の15戦目に同級で引き分けで王座獲得を逃していた。3度目の挑戦で世界を目指すが、初の日本王座での出直し。「昔なら倒せた。勢いがなくなっている。まだ世界とか言えない」と気勢が上がらなかった。