WBAフライ級王者の井岡一翔(28=井岡)に0-3の判定で敗れたノクノイ・シットプラサート(30=タイ)が試合後、“独演会”を開いた。多くの有効打を受けて、判定は110-117、111-116、110-117と完敗。それでも控室では元気いっぱいだった。

 試合前までは61連勝中で約12年間負け知らず。まずは「12ラウンドを10年ぐらいやっていない。長いラウンドを戦ってこなかったから、慣れておらず、体力が無くなってしまった」と敗因を分析した。タイからの出国前には地元ファンに「3ラウンドしかもたない」と言われていたといい「ボクサーの中には30秒や40秒で負ける人もいる。KO負けじゃなかったことは、勝ちに等しい」と笑った。

 井岡については「一流の技術は持っているが、超一流ではない。ジャブが良かったが、ジャブが無かったら、そんなにすごい選手じゃない」とバッサリ。最後には判定負けについて「KO勝ちを自分がしない限り、なかなか勝つチャンスがない。アウェーだと、判定で勝つのは難しい。日本人がタイで戦っても、判定負けしやすいでしょう」と持論を展開し、最後まで前向きだった。