ボクシングの元主要4団体の世界ミニマム級王者で、20年東京五輪出場を目指す高山勝成(33=名古屋産大1年)が26日、愛知の同大で練習を公開した。

 アマチュア団体の日本ボクシング連盟はプロのアマチュア選手転向を認めておらず、高山に関しても「1000%ない」(同連盟・山根明会長)というのが公式見解だ。

 高山は「正直、ハードルがすごく高いことはわかっています。五輪挑戦表明前に(山根会長には)『高山君、そんな会見したら、笑われるよ』と言われましたが、それは覚悟の上です。今の僕は1年後、2年後にでもチャンスをもらえるのを願うだけ。GOサインが出た時に向けて、準備をしていくだけです」と話した。

 すでに尾張旭市にある大学近くにワンルームマンションを借り、大学生活に突入。25日には300人以上の学生を前に壇上に立ち「目的、目標を持って夢をあきらめない」というテーマで“講義”も行った。

 「今はアマチュアとプロの技術的な違いを修正しています。特に頭の位置。低く、前に出す形ではすぐ反則になる。パンチも一発でなく、ポイントを奪うためにノーモーションで鋭い連打が必要になるんです」

 5月初旬にはカット癖のついた左まぶた上の手術を受ける。術後は早くて半年、遅ければ1年は実戦練習ができないため、基礎訓練を徹底する。見切り発車の感は否めないが“アマチュアボクサー高山勝成”の誕生を夢見て、できる努力を重ねていく。