ボクシングのWBA世界ミドル級王座決定戦で、同級2位村田諒太(31=帝拳)と覇権を争う元世界王者で同級1位アッサン・エンダム(33=フランス)が13日、パリからの航空便で羽田空港に降り立った。

 紺のスーツをパリッと着こなし、グローブの形をした金のペンダントを胸にあしらったおしゃれないでたちで報道陣の前に登場。「すしが大好き。初めての日本ですが、試合が目的でこられてうれしい」とほほ笑みながら述べた。

 空港での会見では、終始穏やかな口調。リングで見せるたけだけしい姿とは違う一面を見せ、「普段はすごくシンプルな性格。2つの人格があります」と語った。現在の国籍はフランスだが、カメルーン生まれで、兄弟は18人いる。一夫多妻制の同国のためで、7番目の子どもになる。自分の子どもも2人おり、4歳の息子からは「村田をKOしてきてね」と激励を受けたという。

 これまで35勝(21KO)2敗で、04年に20歳でプロデビュー後、12年5月にWBO世界ミドル級暫定王者を獲得(その後正規王者に昇格)。昨年12月の試合では1回22秒に右一発で衝撃のKO勝利を飾り、米ボクシングサイトでは年間KO賞に選ばれた戦歴を持つ。