20日のボクシングWBA世界ミドル級王座決定戦で不可解な判定負けをした村田諒太(31=帝拳)に、世界再挑戦への道が開けた。所属の帝拳ジムの本田明彦会長(69)が22日、試合ぶりを評価した他団体のWBC、WBOからのオファーを明かした。競技を続けた場合は、判定の誤りを認めたWBAから提案される直接再戦も含め、選択肢が広がった。村田はこの日、現役続行に前向きな姿勢をみせた。

 1度は消えかけた世界王者への道筋に、光が差してきた。本田会長は、疑問の判定に泣いた村田を思い、言った。「満足はしていないと思う。どういう気持ちでいるかだが、もしやるならベストを考えたい」。

 試合直後から「(世界再挑戦は)そんなに簡単なものではない」と述べてきた。国内最大級の興行規模、世界で最も層が厚いミドル級の世界戦を日本で行うには、費用も含めてさまざまな障害があった。国内外問わず同級の試合を組むのは、相当な困難が待つ。