ボクシングの20日のWBA(世界ボクシング協会)世界ミドル級王座決定戦で不可解な判定によりプロ初黒星を喫したロンドン五輪金メダリストの村田諒太(31=帝拳)が、WBAが25日にジャッジ2人の処分、アッサン・エンダム(フランス)との直接再戦指令を出したことを受け、マネジメント会社を通じてコメントを発表した。村田は現在は休養しており、進退については明言していない。

 WBAは25日に本部のあるパナマでヒルベルト・ヘスス・メンドサ会長が会見を開き、村田の負けと採点したグスタボ・パディージャ(パナマ)とヒューバート・アール(カナダ)のジャッジ両氏を6カ月の資格停止とする処分を発表。処分を公表するのは異例の対応だった。

 以下コメント全文

 「この度、世間をお騒がせしており、またご心配いただいているにも関わらず、明確な答えを出せていないことを、お詫び申し上げます。またWBAの裁定に関しては、世間の声に素早く反応いただいたことに感謝申し上げます。私、個人としては、判定結果に対する私情はなく、この試合を組んでいただけたことに対する感謝、そして、明確な形で決着をつけられなかったことを申し訳なく思うばかりです。今後に関しましては、現在、帝拳ジムと話し合いをしている最中です。ただ、幸いなことに、試合における大きなダメージもなく、ボクシングに対する情熱も失われておりませんので、この再戦指示も今後を考える重要な材料の一つとしてとらえ、前向きな答えを出したいと思っています」。

 帝拳ジムの本田明彦会長は「(WBAの)再戦は選択肢の1つ」としている。世界ボクシング機構(WBO)、世界ボクシング評議会(WBC)からもオファーが届いており、村田が他の選手と試合を行う可能性もある。