20日にボクシングのWBC世界ライトフライ級王座をつかんだ拳四朗(25=BMB)が26日、母校の関大(大阪・吹田市)で爆笑トークを繰り広げた。

 大学側が企画した王座獲得報告会に出席。約350人の学生らを相手に、自身の体験談を披露した。終了後には「試合より緊張した。試合終わりの取材の方が楽しかった」と苦笑いしたが、学生にとっては和やかな時間となったはずだ。

 拳四朗らしさが出たのは、司会者から「大学での文武両道はどのようにされていましたか?」と質問された場面だった。少し頭を悩ませると、壇上から「リポートで単位を取れるやつは、なるべく取るようにしました」とニヤリ。学生の笑いが場内に響くと「結構“あるある”ですよね。筆記は難しいので」と続けた。

 「入学も卒業もすごくギリギリだった。支えてくれた方がたくさんいた。有名になって、関西大学の名前を売りたいという気持ちがすごくある」と語る大学への思い。ユーモアのある語りはほどほどに「何か1つを頑張っていけば、世界も取れるんだっていうのを見せられた。みなさんも何か1つ、好きなことでも得意なことでもいいので、ぶれずに進んでいってほしいです」と優しいまなざしでエールを送った。

 プロ10戦目でつかんだチャンピオンベルトは「1カ月後に届くみたいです」。母校の空気に触れ「ベルトを持っていないと、格好悪いですよね。次はベルトありで来たい」と新しい目標もできた。9月ごろとみられる指名試合での初防衛戦に向け「こんなところで負けていられない。防衛して、また来たい」と力強く言い切った。