プロボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(40=米国)が、超異例の“復帰戦”に臨む。一昨年に引退したが、14日(日本時間15日)に写真共有アプリ「インスタグラム」で復帰を宣言。世界最大の総合格闘技団体UFCで2階級を制したコナー・マクレガー(28=アイルランド)と、8月26日に米ネバダ州ラスベガスでボクシングルールで対戦することが決まった。世界王座は懸からず、階級はスーパーウエルター級(リミット69・85キロ)になる。

 一昨年にマクレガーが「機会があれば彼とボクシングで戦う」と発言したことに端を発するが、試合はメイウェザーが圧倒的優位だ。一昨年5月に「世紀の対決」でマニー・パッキャオ(フィリピン)を退け、同年9月に49戦全勝で伝説のヘビー級王者マルシアノ(米国)に並んで引退。対するマクレガーはUFCで史上初めて2階級の王座を同時に保持する実力者ながら、プロボクシングではデビュー戦。メイウェザーが著しく衰えていない限り、卓越した防御技術による一方的な展開が予想される。

 米スポーツ専門局ESPNによると、PPV、スポンサー収入などの売上総額予想は、メイウェザー対パッキャオの6億2300万ドル(約685億3000万)に匹敵する6億600万ドル(約666億6000万円)。「マネー(金の亡者)」の愛称を持つ男が、またも巨額の金の中心に陣取る。(デーブ・レイブル通信員)