6階級制覇王者マニー・パッキャオ(38=フィリピン)が初防衛に失敗し、王座陥落した。挑戦者の同級1位ジェフ・ホーン(29=オーストラリア)と敵地で相まみえ、5万5000人の観客の前で0-3(111-117、113-115、113-115)の判定負けを喫した。世界的には無名の相手にKO勝ちも期待されたが、大番狂わせを許した。昨年11月にジェシー・バルガス(米国)に12回判定勝ちして王座を獲得した。母国では上院議員の公務もあり、調整の難しさもあったとみられる。

 序盤から動きがさえず、序盤からホーンの前進を許し、連打をもらう。迎撃のタイミングもつかめずに、左ストレートでも的中打を放てない。6回には頭部右、7回には頭部左を大きくカット。バッティングによるものだったが、劣勢を印象付けた。9回には体力的に苦しくなったホーンを押し込む場面もあったが、倒しきるまではいかなかった。

 パッキャオは試合後、「彼(ホーン)は勝つに相応しい選手。なんの言い訳もしません。彼が生き残ったということ。この試合から多くを学びました、次の試合に生かします。再戦?ええ、やります」と述べた。