新王者がアンパンマンになっちゃった!? 23日に行われたボクシングのIBF世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦で、世界初挑戦で王座獲得した京口紘人(23=ワタナベ)が24日に都内のジムで一夜明け会見に臨んだが、冒頭響いた声は「公開処刑やな! 」。その右頬は赤く大きく腫れ上がり、自ら「アンパンマン」と笑うしかない状態になっていた。

 4度目の防衛戦を狙った前王者ホセ・アルグメド(メキシコ)との激しい攻防を3-0の判定で制したが、頭から突っ込んで変則的にパンチを打ってくるスタイルに手を焼いた。顔面同士が当たる場面も多く、結果的には「痛くもないし、骨にも異常はないと思う。血がたまっているのかな」と、片面がまんまるの顔ができあがった。

 痛々しいというより、どこか愛嬌(あいきょう)のあるその姿に、前日に6度目の防衛を果たしたWBA世界ライトフライ級王者田口良一(30=ワタナベ)も興味津々。自らの愛称「ツヨかわいい」を持ち出し、「これこそ『ツヨかわいい』」と冗談交じりの一言で笑いを誘った。京口本人は「いやいやいや、アンパンチャンプ、ちゃいますから。これは今回限定。こっからはこんな顔を腫らさないようにします」と先輩からの思わぬ愛称禅譲をやんわり断り、初防衛戦となる次戦の快勝を誓っていた。