ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が日本ボクシング界のけん引役になる覚悟を示した。17日に横浜市内のジムで、6度目の防衛戦(9月9日、米カリフォルニア州)へ練習を公開。同級7位アントニオ・ニエベス(米国)を迎える米国デビュー戦に「重要な一戦だと理解しています」と口元を引き締めた。

 先月長くボクシング界の顔役だった内山、三浦が引退。15日の世界戦では山中が13度目の防衛に失敗した。1つの時代は移り、新世代の若き王者も誕生している。「自分の立ち位置は分かっている。デビューが19歳でいま24歳ですから、自分が引っ張っていく気持ちはある。盛り上げていかないといけない」と自覚を述べた。

 その格好の舞台として米デビュー戦が待つ。本場ファンへの衝撃こそ、日本ボクシング界のPRにもなる。「日本の選手がそのステージに立つことにもつながる」と後進のためにも、圧巻のKO劇を見せる。