ボクシングのヨネクラジムのラストファイトで、ジム37人目の王者を狙う。日本ユース初代王座決定戦の前日計量が、21日に都内で行われた。フェザー級の溜田剛士(23)は、今月で閉鎖となる名門の選手として最後の試合となる。小坂(真正)との初のタイトル戦に「今回ほど重圧を感じたことはない。必ず勝つしかない」と決意を口にした。

 ジムの大先輩の大橋会長から声を掛けられ、9月からは大橋ジムに移籍する。スパーリングで5日間初めて通い「しっかりガードする意識がついた」。一気に行っていた減量もいろいろ考えながら徐々に落とした。ジムの閉鎖で移籍するという事態にも「いいきっかけになった」と大きな意識改革になった。

 大橋ジムへは7月が初訪問だった。木造2階建ての道場から、近代的ビルへの練習環境の変化に「きれいすぎてびっくり」と笑う。「ヨネクラの独特な雰囲気で練習したことは誇り。あの血を継いでいきたい」。試合後には名門ジム閉鎖の区切りに10カウントのゴングも鳴らされる。ジム55年目の有終の美を飾るベルトは譲れない。