横綱大鵬の孫の納谷幸男(23)と、納谷がプロレスデビューする9月14日のリアルジャパンプロレス東京・後楽園大会で、シングルマッチ30分一本勝負で戦う雷神矢口が23日、都内のリアルジャパンプロレス本部で会見を開いた。

 矢口は会見で、もし自分が納谷に勝った場合、邪道軍率いる大仁田厚(59)がリアルジャパンプロレス主宰の佐山サトル(59)に再三、要求し続けている、最後の電流爆破マッチの相手になってほしいという要求をのむよう、佐山に迫った。矢口は「この試合に勝って、初代タイガーマスクと大仁田厚最後の電流爆破を何とかね、俺は勝ち取らなきゃいけないわけだから」と訴えた。

 佐山は矢口に「幸男に勝った時点で、自分が大仁田とやる挑戦権を得るとおっしゃっていましたが、お受けしたことは全くない」と完全拒否の姿勢を示した。佐山は18日に同所で開いた会見でも「体調が戻るまではやるつもりはない。受ける、受けないかは、タイガーマスクの動きが出来るか、出来ないかで自分で決める。(リングに)ぶざまな格好で上がるわけにはいかない」と断言。15年5月に狭心症の手術を受け、休養中の体調がベストではなく対戦を受けない方向であることを示唆していた。

 その上で佐山は、矢口が有刺鉄線バット持参で会見場に乗り込んできたことに対し「何だか、記者会見上にバットを持ってくるのも何かと思う」と不快感を示した。そして「凶器OKなどというのは、矢口選手のプライドが許さないでしょう。バットも使わないでしょうし、通常ルールで臨みます」と凶器の使用を許さない姿勢を明確に示した。

 さらに「1つ条件があるのは、レフェリーをこちらで決めさせてもらう。(凶器を)使わせないようなことが、しっかり出来るレフェリーを認定する。ひどい状況になったら止めます」と、レフェリーの指名含め、納谷の安全確保を最優先にする考えを強調した。

 それに対し、矢口は「バットは俺にとって凶器じゃないから。電流爆破が本当の凶器だから」と、あくまでバットの持参を譲らない姿勢を強調。一方で「格闘スタイルも出来るし、長州力、天竜源一郎、谷津嘉章と、血へどを吐いてやってきた。大仁田厚との電流爆破も。セコンドに誰、連れて行くかはお楽しみだよ」と断言。リアルジャパンプロレス側のレフェリー指名に対し、大仁田をはじめとした邪道軍として総力戦を挑む可能性を示唆した。

 納谷は記者から「流血戦になった場合は?」と聞かれると「(流血戦への)恐怖は全くない」と答えた。【村上幸将】