WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(22=白井・具志堅スポーツ)が14戦全勝全KOで初防衛に成功した。同級5位トマ・マソン(27=フランス)を7回にとらえてダウンを奪取。同回1分10秒、レフェリーストップのTKO勝ちをおさめた。

 欧州王者マソンは比嘉の強打と負傷で戦意喪失した。前半こそ堅いガードで強打をしのいだが、6回に強烈なボディーブローで動きを止められた。7回に左ストレートを右顔面に浴びると、自ら右目を押さえ、ひざをついてダウン。ドクターの診断で試合が止められた。ストップについて「4回に右目が腫れ、7回のパンチで見えなくなった。それをドクターに素直に告げた」と説明、「比嘉は戦士のようだった。圧力がすごくて引き離すことができなかった」と無念そうに言葉をしぼり出した。