ボクシングのIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦は9日(日本時間10日)に米ラスベガスのマンダレイ・ベイ・リゾート&カジノで行われる。世界初挑戦の同級4位尾川堅一(29=帝拳)は8日に試合会場のあるホテルで前日計量に臨み、相手の同級5位テビン・ファーマー(米国)とともに一発でパス。「体も絞れて良い感じだし、いつも通り」と泰然としていた。

 「不敗トランクス神話」がある。10年のプロデビュー後これまで23戦。恒例となっているのは故郷の愛知・豊橋市に住む母明美さんが試合前に送る新品のトランクスをはくこと。明美さんは「今回も6枚送りました。あの1回を後悔していますし…」と振り返るのは、唯一の黒星を喫した12年8月の9戦目。その時だけ送らなかった。以降、験担ぎとして欠かさない。尾川は「結果はなるべくしてなる。悔いない練習、納得の行く練習ができた」。現地へ駆けつける母の神話の“ご加護”も受け、勝負のリングに立つ。