元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(37)が31日、abemaTVで生配信された「朝青龍を押し出したら1000万円」で7年ぶりに土俵に立ち、7戦目で格闘家のボブ・サップ(44)と対戦。豪快な上手投げでサップを裏返しにする圧勝で、7連勝を飾った。

 サップは対戦が決まった段階から元朝青龍を繰り返し挑発してきた。その中で、公表していなかったこととして、元朝青龍に10年前、総合格闘技で対戦を要求したが応じなかったと主張。「俺の挑戦を逃げやがった。負け犬だ」などと批判していた。それを受け、元朝青龍は肩をいからせて土俵入り。目をつり上げて怒りをにじませると、土俵に上がると顔が紅潮した。

 最初の立ち合いでは、サップが両手をつかなかったためやり直したが、2回目は快勝。元朝青龍は「(調印式で)チキンボーイと言われ、焼いてやろうと思った。現役中も(サップに対して)この野郎と思ったけれど、相撲で(遺恨は)終わった」と語った。

 サップとの取り組みで、初めて指にテーピングをしたことも明かした。「サップ選手は強いのでテープした」と用心していたことを吐露した。

 abemaTVが事前に行ったアンケートでは、元朝青龍が全勝するという予想は7・5%しかなかった。元朝青龍は、その結果を聞き「宝くじジャンボ、みんな外れる気がしますね」と笑い飛ばした。その上で「相撲が好きなんで、神経使って、相手に感謝して、相撲は礼儀に始まり礼で終わるので、相手にも教えているんだよ」と相撲への愛を熱く語り、今回のイベントで対戦した相手に、相撲道を教えるつもりでとっていると語った。

 残るは、大相撲時代の同期の、元大関琴光喜の田宮啓司氏(41)との対戦のみ。元朝青龍は「最後は本気を出しますよ」と笑みを浮かべた。

 サップは敗戦後、「11月24日に友達が誘拐され、僕もひどい目に遭った」などと語った。