受験シーズンに、世界王者も勉強真っ盛りだった。ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が16日、沖縄県内で行っている合宿を公開。10日から行う下半身強化キャンプの最中に、英語の勉強に励んでいると明かした。「ボクシング関連の会話はできますが、それ以外の英語に関して、文法や単語を勉強しています」と、語学向上の鍛錬も積んでいた。

 これまでも英語に関しては習熟の機会を設けていた。競技関連の日常会話には不便はないが「それ以外の英語はダメだったので、今ですね」。世間は受験シーズンだが、合宿に英単語帳などを持ち込んで、試験を控える受験生のように、合宿の合間を縫って机に向かっている。

 昨年10月にアッサン・エンダム(フランス)を破り王座戴冠後、見える視線も変わってきた。前日15日の練習後には「日本を盛り上げたい」とし、最終的な目標として東京ドームでの開催を掲げたが、同時に今後の必要なスキルとして地道に語学も学んでいた。世界で最も層が厚いとされるミドル級では、本場米ラスベガスでの世界戦も1つの大きな目標となる。語学も操ることで、ボクサーとして将来の道を開く。【阿部健吾】