ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級タイトル戦の予備検診が、26日に都内で行われた。3月1日に両国国技館で初防衛戦となる同級王者岩佐亮佑(28=セレス)、世界初挑戦となる同級13位エルネスト・サウロン(28=フィリピン)とも異常はなかった。

 体格では岩佐が身長171センチで5センチ、リーチ180センチで8センチ上回った。さらに胸囲では前回よりも4センチ大きくなった。世界王座獲得後に取り組んだフィジカルトレの効果。「体が大きくなった成果が出た。前回より間違いなくパワーアップしている」と喜んだ。体重もリミットまであと1キロを切った。「大きくなった影響もなくスムーズに減量できた」と自信を口にした。

 視力が0・7から1・2にアップには「今日は調子がよかった」と笑わせた。この日から都内のホテルに入り、調整は体操や散歩程度で英気を養う。「ここまで順調にきて、思ったよりも落ち着いている。自分のボクシングをやるだけ。一発ももらわず、圧倒的に勝って、完勝したい」と防衛を確信していた。

 挑戦者のサウロンは「時差や食事もほとんど変わらず問題ない。パワーとストレートで勝ちたい」とか細い声で答えた。普段は親しみを込めてチョコレートと呼ばれるが、リングではスラッガーと呼ばれるという。陣営は「本当のプロでアグレッシブ」と、リングでひょう変を強調した。