ボクシングのダブル東洋太平洋王座戦の前日計量が12日に都内で行われた。13日の東京・後楽園ホールでの試合に向け、4選手とも1回でクリアした。

 フライ級王者中山佳祐(29=ワタナベ)は同級1位ジェイアール・ラクィネル(21=フィリピン)と2度目の防衛戦となる。昨年移籍4戦目の初のタイトル挑戦で王座に就いたが、初防衛戦は引き分けに終わった。「早くKOで終わりにしたい。12回の中でしっかりチャンスをつかみたい。判定でもきっちり3-0で」とはやる気持ちを抑えながら話した。

 2団体で世界ランク入りも果たして意欲も増し、2カ月前からフィジカルトレに取り組んでいる。先輩の元世界王者内山高志も指導を受けた土居進トレーナーと週1回。「いつ世界のチャンスがきてもいいように。パンチ力がついている。今回もアピールして評価を上げたい」と自信を口にした。

 スーパーバンタム級王者大竹秀典(36=金子)は、V3戦で同級1位ブライアン・ロベターニャ(26=フィリピン)を迎え撃つ。前回は20歳で5連勝していた丸田に判定で快勝したが、今回は1月に初来日で日本人ホープに4回TKO勝ちした相手。「独特のリズムがあり、変なパンチをもらわないようにしたい」と警戒した。

 14年に英国で世界挑戦失敗から、3団体で世界ランク入りと実力をキープするベテラン。「最小限の動きでロスを少なくする効率と、得意分野を伸ばすこと」をテーマにしているという。「先を見ずにしっかりした内容でアピールしたい」と落ち着いた表情で話した。