ボクシングのダブル世界戦(18日、神戸ポートピアホテル)の前日計量が17日、試合会場のホテルで行われた。

 WBA世界ライトフライ級王座決定戦は、世界初挑戦の同級2位小西伶弥(24=真正)がリミットの48・9キロ、相手の同級1位カルロス・カニサレス(25=ベネズエラ)は600グラム下回る48・3キロで一発パスした。

 16年大みそかにWBA王者だった田口良一(ワタナベ)に挑んで引き分けているカニサレスは、計量前の健診で驚異の数字をはじき出した。通常なら60以上の脈拍がなんと34。コミッションドクターによると、3回計り直しても同様の結果だったという。並外れたスポーツ心臓を数値で示したが「別に問題ないし、とても気分いいよ。それよりも食べて寝たい」と余裕の発言を繰り返した。

 対する小西はきっちりリミットでパスした。日本タイトルも保持したミニマム級から1階級上げ「胃の調子もいいし、水分をとっていくと元気になるのが身に染みて分かる」と減量苦からの解放を実感。計量後はいつもの特製スープを口にしたが「(今までは)胃が弱かったから。(今回は)回復もよさそう」。生まれ育った神戸での世界初挑戦に「たくさん応援に来てくれるし、体も仕上げている。100%勝ちます」と王座奪取を宣言した。

 ◆計量前の健診結果(体温、脈拍、血圧)

 ☆WBO世界ミニマム級タイトル戦

 王者山中 36・9度、52、121/88

 挑戦者カジェロス 36・5度、86、127/74

 ☆WBA世界ライトフライ級王座決定戦

 同級1位カニサレス 35・9度、34、126/94

 同級2位小西 36・1度、64、128/84