王者田口良一(31=ワタナベ)が日本人初の統一王座防衛に失敗した。2階級制覇を狙ったIBF世界同級6位ヘッキー・ブドラー(30=南アフリカ)との対戦。前半ペースを握られたが12回にダウンを奪ったものの、3者とも1ポイント差で0-3の判定負けとなった。

 テレビ解説を務めたワタナベジムの先輩で元WBA世界Sフェザー級王者の内山高志氏(38)は「序盤がもったいなかった。足を使ってさばくとかすればよかったんですけど、受け過ぎちゃったので。相手も調子に乗ってしまった。ポイントをとられてるってわかってから出るしかなくなって、後半はらしさがでてきたけど、ちょっとスタートが遅かった。相手もスタミナがあるうちは動きも良かったので。むこうは戦略通りだったと思う」と振り返った。

 採点については「僕も採点して、同じ114-113でしたね。もう1回ダウンがとれていれば。相手はグラグラだったので、TKOになったかもしれない。採点はしょうがないかな」と話した。

 後輩への思いも明かし「あいつはおそらく僕の(連続防衛)記録ももちろん超えるだろうし、具志堅さんの記録も超えちゃうだろうなって思っていたので。彼は負けは何度も経験してますし、これからまた強くなると思うので。諦めないで復活すると思う。彼が現役でいる間は僕も応援はします」と再起を期待した。