ヒール転向の「ロックスター」中邑真輔(38)が、US王者を急所攻撃と必殺技でKOし、WWE王座挑戦の予行演習を済ませた。17日のPPV大会マネー・イン・ザ・バンク(米シカゴ)では、ラストマンスタンディング(10カウント以内に立ち上がらないと負け)形式で、ヘビー級王者AJスタイルズ(41)に挑戦する中邑。この日はUS王者ジェフ・ハーディー(40)とノンタイトルのシングルマッチに出場した。

 終盤、ターンバックル上のハーディーの体をヒザで蹴り上げ、キンシャサを狙った中邑はUS王者に迎撃され、ツイスト・オブ・フェイトから必殺のスワントーンボムまで食らった。辛うじて何とかロープ回避すると、ハーディーにまで急所攻撃を繰り出し、反則負けを喫した。試合終了となってもお構いなしの中邑は、必殺のキンシャサでKOに追い込むと、倒れ込んだハーディーを見下しながら、自ら10カウントを数えてみせた。

 まるでUS王者にWWE王者を重ね合わせたような非情ファイトで、準備が万全であることをうかがわせた。ラストマンスタンディングマッチに向け、最後の予行演習を済ませたような戦いぶりだった。