ボクシングのWBO世界ミニマム級王者山中竜也(23=真正)から王座奪取を狙う同級3位ビック・サルダール(27=フィリピン)が11日、神戸市内のホテルで調印式に出席した。13日に神戸市立中央体育館で行われる山中の2度目の防衛戦に向け「祖国フィリピンの全員に『世界チャンピオンになるにふさわしい人間』だというところを見せたい。勝って、ベルトを持って帰りたい」と意気込んだ。

 にわかに注目を集める一部分がピンクの髪に、この日はサングラス姿。15年の大みそかには、当時のWBO世界ミニマム級王者田中恒成(23=畑中)に挑戦。5回に右のパンチで田中を人生初のダウンに追い込んだものの、ベルト奪取の夢はかなわなかった。

 日本で悲願を達成するため「山中選手は(ファイターというより)ボクサータイプで(パンチを)打って、離れる。非常に優れた選手ですが、それに対応したボクシングを見せたい」とキッパリ。フィリピンでは「仮想山中」のパートナーと練習を積んできたといい、この一戦にかける思いは強い。