スマックダウンの中邑真輔(38)が、電光石火の秒殺フォール勝ちで第157代US王者となった。

 6月25日に警察犬にかまれ、その翌日に中止となっていたUS王者ジェフ・ハーディ(40)への挑戦が実現。WWEでグランドスラムを達成している実力者に対し、ゴング前にレフェリーの死角を突き、ローブロー(急所攻撃)を成功させた。試合開始のゴングと同時に大ダメージでうずくまるハーディに必殺技キンシャサをクリーンヒットさせ、そのまま3カウントを奪った。試合タイムは5秒ほどの秒殺劇だった。

 試合後のインタビューでローブローに関して問われた中邑は「ハードな試合だったが、最後はキンシャサをジェフに決めて3カウント。オレがUS王者になったよ」と自らのペースでコメント。早速、17日のスマックダウン大会でハーディとの防衛戦が発表され「何があっても目を離しちゃいけない。変化を見届けるため、十分な時間を空けて」と自らのツイッターにつづった。

 WWE傘下のNXT王座獲得以来、2本目のWWEでの王座獲得。昨年5月のスマックダウン昇格後では初めてとなるベルトだ。WCW時代の佐々木健介、TAJIRIに続く日本勢のUSベルトを掲げ、勝利をアピールしていると、5月に左ひざ内側半月板の手術を受けて長期離脱していた「バイパー(毒蛇)」ランディ・オートンの登場を許した。場外に出た中邑は距離を取りながらにらみ合いを展開。リングに倒れ込んだハーディの股間にストンピングし、リングを立ち去ったオートンとの関係も気になるところ。「毒蛇」の登場に中邑は「ナイスではない」と困惑の表情を浮かべた。

 スマックダウンではWWEヘビー級王座に続く、2番目のベルトとなるUS王座。新日本プロレス時代にIWGPインターコンチネンタル王者として輝いた時のように、新US王者中邑が躍動する時が来た。