IWGPヘビー級王者ケニー・オメガ(34)が、内紛騒動に翻弄(ほんろう)されながらも、Bブロック唯一の3連勝を飾った。

 リーダーを務める「バレット・クラブ」で反旗を翻すタマ・トンガ(36)と因縁の対決。他選手の乱入など混乱のリングの末、最後はトンガの審判への攻撃により9分55秒で反則勝ちとなった。

 トンガはロアとファレを連れ立って3人でリングイン。オメガが選手コールを受けているときに、背後からロアが急襲し、リングはいきなり混乱した。場内の大ブーイングの中でオーエンズとペイジが救出に現れ、ようやく試合開始のゴングとなった。

 ただのシングルマッチでは終わらない空気が会場を満たす中で、要所でVトリガーを決めたオメガに流れは傾くかに見えたが、すぐに再びロアが乱入。パイプ椅子でオメガの膝裏を打ち抜くなど、1対2の局面が目立った。混乱に拍車がかかる中、最終的にはトンガが海野レフェリーにガンスタンを見舞う狂行に及んで、反則裁定で試合は決まった。

 3連勝という結果は残ったが、オメガは「トンガ、お前は去年から1ミリも変わってないんだな」と嘆き節。オーエンズ、ペイジ、飯伏に支えられながら、「G1なんて何の意味もないと言っていた。今年も始まったらこのざまだ。2点獲得することも、ファイナルに行くことも、お前には何の意味もないんだろう。そして、お前らは自分たちのユニットの方向性を宣言することにしか意識を向けていないんだ。だが、俺にはここにいる仲間たちがいる」と述べた。