WBO世界フライ級王者木村翔(29=青木)が20日、都内でV3戦を発表した。

 9月24日に名古屋・武田テバオーシャンアリーナで、同級1位田中恒成(23=畑中)との指名試合で日本人対決。指名期限のために、7月に中国でV2から2カ月足らずでの試合となる。

 木村はハードな日程にも「前回も1ケ月半集中して防衛できた。疲労は抜け、体はなまっていないし、問題はない」と意に介していない。田中は高校4冠で今回は世界最速タイの12戦目で3階級制覇を狙っている。「3階級を阻止して、V3して、スター街道を上っていく。記録にも記憶にも残る試合をする」と宣言した。

 すでに7日から練習を再開し、この日の発表の前にもロードワークした。先週からスパーリングも始め、26日からはタイ・バンコクでキャンプする。「体力とスタミナをつけたい」と、2週間で72回のスパーを積む。

 田中の前回の試合はリングサイドで見た。「スピード、コンビネーションもあり、一番手強い相手」と評する。一方で「前回はフライ級1試合目も、一発ももらってない。穴はある。一発当たれば」とニヤリ。前回の試合後は10日しか休めず、韓国で焼き肉とカジノの旅行にも行けなかった。「遊べなかった」という雑草魂の怒りで、エリートを粉砕する。