WBO世界フライ級王者木村翔(29=青木)がダチョウパワーでV3を狙う。24日の名古屋市での日本人対決へ、23日は前日計量をリミットより200グラム軽い50・6キロでパスした。

減量中はダチョウの肉を毎日食べてきた。同級1位田中恒成(畑中)の3階級制覇をダチョウ並みの走力と視力で阻止する。

有吉会長の友人が鹿児島産ダチョウ肉を販売する縁で、昨年末から提供を受けて食べ始めた。鳥は白身もダチョウは赤身で高タンパク、高鉄分、低脂肪、低カロリー。「生でもおいしい。疲れもとれる」と話す。

計量は異例のテレビ生放送だった。何から何まで田中陣営主導のアウェーも「気にしない。今後にいい経験できた」。200グラムアンダーも「失敗で迷惑かけないため」と説明。この余裕はダチョウのおかげだ。

ダチョウは時速60キロと二足歩行生物最速で、これを1時間以上走る持久力がある。直径5センチの目は5キロ先が見えるという。木村もスピードある田中のパンチを見切り、止まらぬスタミナでベルトを守る。