K-1ワールドGPスーパーフェザー級王者武尊(27)が、約半年ぶりの試合で快勝した。ダニエル・ピュータス(スペイン)に1回2分9秒、KO勝ち。史上初の3階級制覇達成以来休んでいたK-1のリングに華々しく戻ってきた。初代クルーザー級王座決定トーナメントは、シナ・カリミアン(30=イラン)が決勝でバクーリ(モロッコ)を破り優勝した。

武尊が、K-1の中心であることを証明した。3月の3階級制覇以来、半年ぶりのリング。セミファイナルに登場した武尊は、ド派手なKO劇で、観衆を熱狂させた。ガードの上から右フックでダウンを奪うと、立ち上がったところに14連打を浴びせ、文字通り殴り倒した。1回2分9秒の圧勝。お決まりのコーナートップからのバック転で、さらに会場のボルテージを上げた。

「今日の試合見て分かったでしょ。めっちゃ強くなってきた。日本の格闘技は、オレが盛り上げる」。試合後、マイクを握って武尊は豪語した。3月にK-1史上初の3階級制覇を達成。その後、米国に武者修行に出かけ、自分を見つめ直した。同じ空手出身のリョート・マチダのジムで練習し「新しいものも身に付けた」という。

武尊をねらって、若い力も台頭。12月8日、初のK-1開催が決まった大阪の皇治が、対戦要求。武尊の2つ前の試合で、3階級制覇時に武尊が判定勝ちした相手に判定勝ち。武尊はそんな皇治に「しょっぱい勝ち方してオレの名前だしてんじゃねえ。決まったら、大阪でたたきつぶす」と、次戦の相手に指名した。